未発表テイク VOL.9 W120.2
アイ・クライド・フォー・ユー(SUMMER'49 TO FEB'16,'53)
バード・インターヴュー・BY レナード・フェザー 1951
収録曲
-
- CRIED FOR YOU (2:00)
- Apollo Theretre,NYC,
August 23,1950.
Sarah Vaughan backed by an unknown
Big Band including:
Charlie Parker(as);Billy Taylor(p);
Tommy Potter(b);Roy Haynes(ds).
- I CAN'T GET STARTED (4:49)
- NYC,possively July,1950.
Charlie Parker(as);Bernie Leighton(p);
Ray Brown(b);Buddy Rich(ds).
- ORNITHOLOGY into
- 52nd STREET THEME (4:54)
- Birdland,NYC,
September 20,1952 (Radio broadcast)
Charlie Parker(as);Duke Jordan(p);
Charlie Mingus(b);Phil Brown(ds).
- BIRD interviewed
 :by LEONARD FEATHER (5:58) - Birdland,NYC,spring 1951,
VOA Radio broadcast.
- JUMPIN' WITH SYMPHONY SID
into ANTHOROPOLOGY into (5:39) - EMBRACEABLE YOU into (4:42)
- CHERYL into (4:03)
- SALT PEANUTS into
JUMPIN' WITH SYMPHONY SID (4:46) - Birdland,NYC,
December,1950,WJZ Radio broadcast.
Charlie Parker Quintet
Charlie Parker(as);Red Rodney(tp);
Kenny Drew(p);Curly Russell(b).Art
Blakey(ds);S.Sid(mc);Bob Garrity(ann.).
- WHAT'S NEW into
IT'S THE TALK OF THE TOWN (6:52) - Cafe Society,NYC,
Spring-Summer,1950.
Charlie Parker Quintet; C. Parker(as);
(*)Red Rodney(tp);Al Haig(p);
Tommy Potter(b);Roy Haynes(ds).
(*)On this tune Kenny Dorham was
substituted by Red Rodney,
possibely present also on Moose the
Mooche and 52nd Street Theme from
the same session (no Bird solo here)
- HOT HOUSE (4:34)
- Dumont TV Network,Channel 5,
NYC,Februaly24,1952
(TV show"Center Stage"),
The Down Beat Award,
Charlie Parker Quintet; C. Parker(as);
Dizzy Gillespie(tp);Dick Hyman(p);
Jack Lesberg(b);Charlie Smith(ds);
Earl Wilson,Leonard Feather(m.c).
- ORNITHOLOGY (4:07)
- EMBRACEABLE YOU (3:31)
- Chez Paree Club,Montreal,Canada,
February 24,1953.
C.Parker(as);Valdo Williams(p on12)
Steep Wade(p on 13);Dick Garcia(g);
Hal Gaylor(b on 12);Bob Rudd(b on 13);
Billy Graham(ds on 12);Bobby Malloy
(ds on 13);Don Cameron(m.c).
- YOUR FATHER'S MOUSTACHE (5:10)
- Birdland,NYC,February 16,1953
(Radio broadcast"Band Box")
with Bill Harris/Chubby Jackson Herd;
Charlie Parker(as);Bill Harris(tb);
Charlie Mariano(as);Harry Johnson(ts);
Sonny Truitt(p);Chubby Jackson(b);
Morey Feld(ds).
- COOL BLUES (1:58)
- DON'T BLAME ME (3:04)
- WAHOO (3:07)
- BERNIE'S TUNE (2:49)
- Jazz Workshop program,CBC TV,
Montreal,Canada,Feb' 5,1953.
C. Parker(as);Brew Moore(ts on 15 & 18);
Paul Bley(p);Dick Garcia(g);
Neil Michaud(b);Ted Paskert(ds);
Don Cameron(m.c);(no Bird solo on 18).
- NORMAN GRANZ INTRODUCTION
into LOVER COMEBACK TO ME (1:45) - NYC,Summer '49.
C. Parker & Jazz at the Philharmonic;
Charlie Parker(as);Roy Eldridge(tp);
Coleman Hawkins(ts);Hank Jones(p);
Eddie Safranski(b);Buddy Rich(ds);
Norman Granz(m.c).
- CRIED FOR YOU (2:00)
バーズ・アイズ VOL.9は‘40年代末から‘50年代初めにかけてのバードのエキサイティングなライヴ・パーフォーマンスの陳列である。全ては驚くべきバードなのである!。
バード・インタヴュー by レナード・フェザー
L.F:......シカゴは......ダウンビートから遠くないですが......。
1951年春の論客レナード・フェザーのインタヴューはこの巻の特別品だ。このインタヴューではバードが安息所としてのドラッグへのキャブ・キャロウェイの音楽産業に対する攻撃に応答するのを聞ける!。バードは記事についてコンテンポラリーな評論家のように「貧弱な書き方で、貧弱な表現で、貧弱な意味付けだ、正に貧弱でしか無い」と言うように聞こえる。モノの乱用に他人ではなかったバードは自己の哲学を仄めかせている。「俺がやることでなく、俺の言うことをしろ」と。
私が知るバードは、ドラッグの使用を決して大目に見なかったし、ドラッグは芸術的プロセスの助けにはならないと明確に言明して来た!。勿論、前の世代のミュージシャン達は彼を信じなかったし、他の連中はこの孤高の天才のようにプレイ出来るのではないかと思って彼の悪癖を真似たのである。
クリント・イーストウッドの映画“バード”ではバードがレッド・ロドニーにドラッグの乱用を戒めるシーンがある。パーカーは当代の解説者のように政治的リップ・サーヴィスなどの役割はしなかった。彼はただ誰かを助けるべく真摯な試みをしたのである!。
バードの生涯に起こったことの正確な描写として、映画に現れる出来事には注意すべき重要事がある。脚本はチャンの目撃者としてのノートから取られたのである!。
私はニュー・リパブリック誌に書いたスタンリー・クローチのような批評家たちが、パーカーの不正確な肖像であるとして映画をこき下ろしたのには疑問を感じる。これはクローチなどの狭い歴史修正主義者の観点に合わすよう為されたことなのである!。
この連中は公衆にパーカーを威張っているマディソン・アヴェニュー人のように見せたかったのだ!。つまり、クリーンな生活をしているブルジョワの音楽サクセス・ストーリーを、である。勿論、こんなことは問題にならない。
レッド・ロドニーが言うように「バードは我々全部の<父>だった」のである。
BIRD LIVES!
DR.ロバート・ブレグマン;
(1993年5月出版の“ヤードバードINC ニュー・チャーリー・パーカー・ディスコグフィー”共著者)
訳:小田 弘一
バードランド、NYC,SPRING,1951.
将来の契約について何か計画が有りますか?
C.P:ええ......将来の契約は......いや......何の計画も有りません。ボクのマネージャーを解雇しようとしているのは聞いているでしょう。
L.F:ええ、本当のところ、あれについては昨週ダウン・ビートに記事を送りました。
C.P:はい、まあ、それが終わってから何か計画しますけど、今のところ何も無いですね。
L.F:それでは最近のヨーロッパ旅行について話し合いましょう。何故なら、君が向こうで会った人のレコードがあるし、興味深い経験も有ったと思います。短いけれどイヴェント一杯の旅でしたね。何日くらいご滞在でしたか?。
C.P:そう、スカンディナヴィアに11日、パリに4日です。ヨーロッパのね。
L.F:パリは演奏でなくて......訪問ですか?
C.P:ええ、ちょっと訪れたんです。訪問のためだけに行ったんです。
L.F:スカンディナヴィアでは何を?誰と一緒でしたか?
C.P:そう、スカンディナヴィアではロイ・エルドリッジと仕事を楽しみました。共演はスエーデンのバンドでロルフ・エリクソンが居ました。彼のことは覚えているでしょう?。今はウディ・ハーマンに居ますけど。
L.F:はい、よく知っています。
C.P:それで、名前を思い出せない人たちをオミットしましたけど......ともかく、あちらでは優秀なミュージシャンたちと過ごしましたし、ロイは自分のバンドを持っていて......色んなことを彼等と..色々やりましたよ。
L.F:それでロイ・エルドリッジは今何処に?帰りました?
C.P:今、パリです。
L.F:こちらに帰りますか。それとも向こうに行きっぱなしでしょうか?
C.P:まあ、判りませんが。帰るのは決心したようです。とにかく、帰りの切符を持ってますから。
L.F:ああ、それはグッド・ニュースだ。パリで彼が作ったレコードが有りますから、いつかショーでかけましょう。私が持っているうちでフランス語でブルースを歌っているのが有りますが、実に奇妙です。
C.P:ああ、聞いたことがあります。
L.F:それはいい。さて、色々ありますが、ジェームス・ムーディーには向こうで会いましたか?
C.P:ええ、会いましたよ。帰国してから直ぐにですが。
L.F:それから一緒に仕事は?
C.P:いや、してません......1949年にあったパリのコンサートだけです。
L.F:良く判りました。これはスカンディナヴィアでの録音と思いますが、タイトルは“ブルー・ムーディー”です......ラインホルド・スヴェッソンはご存知ですですか?
C.P:ラインホルド・スヴェッソンは良く知ってます。
L.F:彼について、ちょっと。
C.P:ええ、彼は盲目のピアニストで、ブロンドで、体重が235か240ポンド位あって、とても利発でとてもいいミュージシャンです。とても陽気な男ですよ。
L.F:それに、とても才能豊かです。向こうでクインテットでアルバムを作っていますね。ジョージ・シアリングのパターンのように感じるのですが?
C.P:はい、そんなものです。
L.F:そんな風なサウンドです。ともかく、一曲かけましょう。八つのラインホルド・スヴェッソンのナンバーが入っているLPの中の一曲で、多分お気に入りの曲と思いますが曲は“ディアリー・ビラヴド”です。(レコードかける)......いい演奏だとおもいますが、いい面をかなり持っています。何か一言。まあ、良い演奏です。ところでチャーリー、ちょっとしたことについて君の意見を聞きたいのですが。僕は2、3日前にキャブ・キャロウエイの名前でエボニー誌に出た興味深い記事を読みましたが、読みました?
Photo 05
Cab Calloway
probably W.P.Gottlieb
C.P:はい、レナード、そんな記事を見ました。ボクは、今のミュージシャンに対して、こんなに暴力的で議論を呼びそうなことは聞いたこともありませんね。
L.F:うん、全く強力な声明です。聴取者の皆さんに記事がどんなかを話したほうが良いかと思います。
C.P:そう、オーケー聴取者に話しましょう。こんな風にね。もし記事が読みたいならキャブの名前でエボニー(訳注:ライフやルックのような大型の黒人向けのグラフ雑誌)に出てます。後は記事に書いてあります。
L.F:それでは細部のことについて行きましょうか?キャブ・キャロウエイは彼の記事の中で、麻薬は音楽ビジネスを駆け巡っていると仄めかしています。それで、おう、彼は多くのミュージシャンが麻薬を使っていると明らかにして、細部についてはこの放送では言えないような事をたくさん言っています。ですが、ともかく刺激的な記事ではあります。これは真の状況の絵柄を伝えていると言えますか?
C.P:ボクは敢えて言いたいのです。それは貧弱な書き方で、貧弱な表現で、貧弱な意味付けだ。正に貧弱でしかない。と。
L.F:ええ、正に明確にそういうことでしょう。本当のところ、君に賛成したい傾向です。チャーリー、僕は記事が多分にタイミングが悪く、多分、真実を充分慎重に検証していないと思います。実際、その同じことについて僕が何年か前にエスカイア誌に書いたことを引用していますが、誤引用していますし、僕のそれについての感じの悪い絵柄を敢えて不完全に引用しています。僕はミュージシャンはどんな種類のどんな興奮剤の影響下でも良い演奏が出来ないと確信しています。これについては本当に僕に賛成だと確信するのですが、どうですか?
C.P:ええ、はい、ふむ、ボクはどっちかと言うと或る程度キミに賛成です。ボクはキミがこれについて前に言った事を引用していると思います。
L.F:はい、正に。ずっと前にそう言いました。
C.P:正に、その通り。それで何びとも彼等自身を馬鹿にしないし、決してこれ以上は..ともかくボク等はそういう風にします。それで査察があれば、そういうことは正しい方法で指揮されるべきです。ミュージシャンと彼等の名前を破壊する代わりにね。ああ言うことはいいアイデアとは思えませんね。
L.F:ええ、そう。キャブは、それがいい考えだったとしても、記事が出る前に再考すべきだったと思いますが。
C.P:彼はもう考えを表現してしまったんです。
L.F:彼が?雑誌でと言うんですね。そう、それは本当だ。
C.P:全くその通りなんです。
L.F:そう、それが本当ですが、僕は記事が出てから彼と話していないし、僕としては彼がミュージシャン達の記事への反応について彼が何を言うのかを聞くのはとても興味深いのです。何故って、正に君のような本当に激しい反応が有るからです。
C.P:何か他には?
L.F:いや、本当のところ君は正しい。これは確かに沢山の話、嬉しくない話を引き起こすでしょう。チャーリー、君とはとてもとても良い話が出来ました。
お別れの時間ですが、君のプランが出来たら、直ぐに来てまた話して下さい。つまり、君の新マネージャーが誰か、新しい契約が何処になるか、それから勿論君の新しいレコードが何時手に入るか、などのことです。発売されたら、直に紹介したいし、きっとレコードはいいランクになるでしょう。
C.P:オーライ、レナード、どうも有り難う。
*テープ起こしBY:フラヴィア・カルローニ
訳:小田 弘一
Phoro 06
Charlie Parker and Leonard Feather Summer of 1948,
by Down Beat, March 11,1965