未発表テイク VOL.11 W622.2
バード・イン・フランス 1949 (PART 2)
収録曲
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- SALT PEANUTS (3:59)
- SCRAPPLE FROM THE APPLE (5:06)
- OUT OF NOWHERE (4:13)
- ALLEN'S ALLEY (4:00)
- 52nd STREET THEME (3:26)
- OUT OF NOWHERE (5:28)
- NIGHT IN TUNISIA (4:17)
- MOOSE THE MOOCHE (4:25)
- I GOT RHYTHM (2:56)
- 52nd STREET THEME (4:43)
- HOT HOUSE (5:42)
- Salle Playel,Paris, May 8,9,14,15,(two concerts) 1949. C. Parker Quintet;Charlie Parker(as);Kenny Dorham(tp); Al Haig(p);Tommy Potter(b);Max Roach(ds).
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- . ORNITHOLOGY (4:24)
- OUT OF NOWHERE (3:48)
- CHERYL (2:47)
- 52nd STREET THEME (1:13)
- LOVER MAN (4:27)
- GROOVIN' HIGH (4:36)
- HALF NELSON (4:34)
- 52nd STREET THEME (2:58)
- Colisee Movie House, Roubaix,May 12,1949. Charlie Parker Quintet; personnel=same as 1 to 11.
“エイプリル・イン・パリ”、厳密には1949年5月8日から15日に、ケニー・ドーハム、アル・ヘイグ、トミー・ポッター、マックス・ローチからなる当時のバードのレギュラー・クインテットはパリ・インターナショナル・ジャズ・フエスティヴァルに参加した。グループはパリのサル・プレイェルとルバイのコリゼー映画劇場で演奏した。(参考:パリの最初から4曲はVOL.10にあり、ここにない2曲はVOL.12で出る)
パリへの旅はバードの目を見開かせた。公衆はパーカーをジャズメンが合衆国ではあまり味わえない賞賛と尊敬で飾りたてた。パリでバードはヨーロッパ文化の真ん中に居る高揚感を感じた。遂に彼は受けるべき価値のある認知を得たのである。
ヨーロッパはジャズにとって他人ではなかった。シドニー・ベシェは他の優秀なミュージシャンとともに初期の亡命者だった。バッパーとしてはケニー・クラークとバド・パウエルがいるし、デクスター・ゴードンはコペンハーゲンに行った。
フランス人はジャズを喰い尽くした。映画のムード作りにジャズを使い、ミュージシャンはロマンティシズムの幻影を演じた。ジャン・リュック・ゴダールのフィルムやジャン・ポール・ベルモンドのハリウッド・ギャング映画的役のヒップなサウンド・トラックでこの事実は明らかに増加して来た。
第2次世界大戦後のヨーロッパは気ままなものを必要としたのだ。これをする最高の方法は、陽気な経験としての当時のアメリカ文化の羽飾りを手に入れることだった。
それは芸術やポップ・カルチュァー、バードからビート文学に至るまでのハリウッド映画とラジオ、アメリカ特にニューヨークにある厚かましい輝きのモザイクが世界の趣向を支配したからなのである。このことのフランスの“取り分”は結局、自由の幻想、粋がりと退廃、であった。フランスの知識人と音楽関係者の大部分は現在、我々の少数が実感しているように、パーカーをバッハと同じレベルの音楽家として仰ぎ見たのである!
ヨーロッパ人は、バードのどんな音楽的フレーズもスィングさせる神秘的能力、感情の淵に立たされる思いの輝きの飛翔を畏敬した。ヨーロッパのジャズ・プレイヤーがアメリカ人のようにスィングするには何年もかかったのである。優秀なクラシック音楽家にとってスィングする能力は初めは“黒いもの”を通り越してナウい白人プレイヤーだった。ベニー・グッドマンはモーツアルトのクラリネット・コンチェルトとスイング能力とでジャズとクラシックの両分野で卓越したのである!。
疑いも無くバードは両方とも出来ただろうが、彼の“モダーン・ジャズ”の創造とその音楽的社会的現実の荒波と共に、その境界線と複雑性の外側にさまよう少しの時間を離された。これが何故エドガー・ヴァレーズに師事するのを止めなかったかである。
このパリからのミュージックはバードの最高の演奏ですから、我等の世紀の最も光り輝く音楽の灯火をもって光の都への旅をお楽しみ下さい。
VIVE L'OISEAU! / BIRD LIVES!
ロバート・ブレグマン
訳:小田 弘一
Photo 09
Robert Bregman
(philology's Precious Collaborator)
probably Bird is on far right?
by Paolo Piangiarelli
Photo 10
Bird in 1945
(Spotlite Club)
by Paolo Piangiarelli