未発表テイク VOL.14     W844.2


アーガイル・ラウンジ、パーシング・ボールルーム、
ニュー・サヴォイ・ボールルーム、ワウケギャン etc.

収録曲

  1. MY OLD FLAME (2:08)
  2. HOW HIGH THE MOON (2:36)
  3. BIG FOOT (2:51)
  4. ON A SLOW BOAT TO CHINA (II) (2:23)
  5. ALL OF ME (1:08)
  6. CHERYL (2:47)
  7. HOME SWEET HOME (0:32) into
  8. WEE (3:29)
  9. KOKO (0:49)
  10. LITTLE WILLIE LEAP (3:30)
  11. DIZZY ATMOSPHERE (I) (2:00)
  12. BE BOP (I) (2:23) into
  13. 52nd STREET THEME (I) (0:07)
  14. WEE (2:11)
  15. ALL THE THINGS YOUARE (II) (1:16)
  16. BE BOP (II) (2:11)
  17. BARBADOS (2:15)
  18. SALT PEANUTS (1:30)
  19. DIZZY ATMOSPHERE (II) (2:02)
  20. ON A SLOW BOAT TO CHINA (II) (2:39)
  21. 52nd STREET THEME(II) (0:42)
  22. EMBRACEABLE YOU (I) (1:10)
Argyle Lounge, Chicago Illinois, possively November 11-23,1947 (unissued private recordings) Miles Davis(tp),Charlie Parker(as),Duke Jordan(p), Tommy Potter(b),
Max Roach(ds).
  1. HOW HIGH THE MOON (3:07)
  2. COOL BLUES (3:14)
  3. EMBRACEABLE YOU (0:56)
  4. ALL THE THINGS YOU ARE (3:13)
Persing Ballroom,Chicago,Illinois, November,1949,(private recordings), Red Rodney(tp),Charlie Parker(as),Al Haig(p),
Tommy Potter(b),Roy Haynes(ds).
  1. BILLIE'S BOUNCE (2:51)
New Savoy Ballroom or Persing Ballroom, Chicago, Illinois, late 1949.(private recording),same Charlie Parker Quintet as track 23-26.
  1. THE CHASE (1:39)
  2. DRIFTIN' ON A REED (1:41)
New Savoy Ballroom,Chicago,Illinois,
January 1948,(private recordings). Charlie Parker Quintet as track 1-22.
  1. EMBRACEABLE YOU (II) (0:53)
Waukegan(north of Chicago), Illinois,
possively November 1947 or October/
November 1948,
same Personnel as track 1-22.
  1. SALT PEANUTS (2:08)
Radio Broadcast WEAF, Billy Berg's Supper Club,Hollywood California, January 24,1946. Dizzy Gillespie Rebop Six;D. Gillespie(tp,vo), Charlie Parker(as),Lucky Thompson(ts),Milt Jackson(vib), Al Haig(p),Ray Brown(b), Stan Levey(ds).
  1. VICTORY BALL (take2) (2:39)
New York,January 3,1949.
THE METRONOME ALL STARS
Miles Davis,Dizzy Gillespie,Fats Navarro(tp),
Jay Jay Johnson,Kai Winding(tbn),Buddy De
Franco(cl), Charlie Parker(as),Charlie Ventura(ts),Ernie Caceres(bari), Lennie Triatano(p,arr),
Billy Bauer(g,arr), Ediie Safranski(b), Shlly Manne(ds),Pete Rugolo(dir)

 VOL.14はフィロロジーのバード・イン・シカゴ・シリーズの続きである。(パート1はフィロロジーW843.2 VOL.13で、ディズのビッグ・バンドもある)
 40年代末、パーカーはこのニュー・ミュージックの温床であるウィンディー・シティ(訳注:シカゴのこと)で実りの時を過した。それ自身ジャズ・スタイルの名前として知られるシカゴは、モダーン・ミュージックの偉人たちへのホスト役も演じたのである。
 セッションの日時は最善を尽くした推論の結果である。目撃者の証言またはテープ・ボックスにある正確なノート無しに、事実に関する証拠は教養の有る推測から与えられる。私の教育された推測は、曲の聴取と現在にしみ出した幾つかの事実に基いて、バードのスタイルと彼のグループのそれに従い、セッションが何かを設定する試みなのである。
 オープニング・セッションは1947年11月11〜23日頃のシカゴ・アーガイル・ラウンジと私が設定したものであって、バードがあまり演奏しない曲の発見が興味をそそる。“リトル・ウイリー・リープス”は最初はパーカーのテナー!でサヴォイに録音された。“オール・ゴッズ・チルドレン・ゴット・リズム”のコード進行の“リトル・ウイリー・リープス”は特に難しいヘッド・アレンジの点で技術的名人芸の賜物である。
 “マイ・オールド・フレーム”の初レコーディングは1947年11月4日に有名なダイアルの一つとして録音されている。バードのブルース・ラインは“ビッグ・フット”、“ドリフティン・オン・ア・リード”で聞かれる。素敵に可愛い“オール・オブ・ミー”のヴォーカルがあり、“ホーム・スィート・ホーム”の断片ではバードがこの曲をパロッているようである。
 次はパーカーの当時のレギュラー・クインテットをフィーチュァする一連の曲で、1947年末のアーガイル・ラウンジ、1948年1月のパーシング・ボールルームまたは1948年始めのニュー・サヴォイ・ボールルームのものである。既にフィロロジーW5/18.2,VOL.1/4で発売されている音源と一緒の未発表曲である。
ここでは“スロー・ボート・トゥ・チャイナ”とワーデル・グレイとデクスター・ゴードンの賑やかな演奏で知られるアイ・ゴット・リズムのコード進行の“ザ・チェイス”の素敵なテイクがある。
 次に1949年11月のパーシング・ボールルームになる。セッションの新発見曲はフィロロジーCD W12/15.2とW19/29.2 のものと仲間になるべきものである。これも日時は推定で、トランペットはレッド・ロドニーのようで、グループの雰囲気が合っているように思える。1949年の同じ頃のヒップな“ビリーズ・バウンス”で、このシカゴへの旅は終わるのである。
BIRD LIVES!
ロバート・ブレグマン

 フィロロジーの寛大な伝統に従い、このCDには今までCD化されていないバードの希少な演奏が二つ入っています。特に“ヴィクトリー・ボール”(D9VB0022.2)のセカンド・テイクは RCAブルーバード7636-1-RBメトロノーム・オールスターズ・アルバムのCDには含まれていません。
                     訳;小田 弘一